注文住宅 | 遠藤浩建築設計事務所

                          
□ 夢と予算(建築家に依頼する意味)


はじめの打合せでは、お施主さんのほぼ全員が
夢と予算が一致しません。もっとも、設計士でさ
え自分の家はそうなりますが。(自分のことは、
なかなか客観的に見られません。)

その度合いは、皆さんそれぞれで、予算内では
出来ない夢や要望を沢山お持ちです。

それに対して、最初からほとんど予算内では出
来ませんとは言えないのが本当のところでしょう
か。 言っても良いのですが、お施主さんの夢を
壊してしまうと同時に、生涯1度か2度しか建てな
いであろう大切なお住まいを萎縮したものにして
しまうからです。


安全に余裕をみて予算内に納めてしまう設計は
楽です、普通の設計をすれば簡単ですから。


しかし、せっかく、建築家に期待をして依頼されるからには、その期待に答えて感動してい
ただけるような設計でないと意味がないと思っています。

夢
や要望が大きいほど金額は膨れますが (高くなりすぎるようでしたら、途中で警告を出し
ます。)、夢をそこそこ膨らませながら現実と照らし合わせて図面(キッチリ見積もれる実施
設計図)を書いていくわけです。

夢がいっぱい(あるいは、程々?)に詰まった実施設計図が出来上がったら、いよいよ見積
を工務店から取ります。

見積が上がって来て、そこで、実際の予算と照らし合わせ、夢を更に現実のものにしていく
作業に入ります。これが、大事な大事な“見積調整”といことになります。

ここでようやく夢が現実(金額)として現れてきます。

ハウスメーカー等では、防衛策として基本計画の段階で概算見積を出しますが、 この段階
では、夢や要望が全て反映されているわけもなく、数枚の設計図の見積は、何の根拠もあ
りません。
そのリアルでない金額だけが一人歩きをしてしまい、設計の参考にするはずなのに、 思っ
たより少なければその金額で全部出来てしまうと思ってしまったり、多ければ、もっと設計を
削らなければと萎縮してしまうわけで、夢の実現の妨げになってしまいます。見積は、 キッ
チリ見積もれる実施設計図が出来上がった段階でないと意味がありません。

そこで見積調整では、どうしても実現したいもの、切り捨ててもよいものを本格的に“仕分”
をして工事する実際の金額を決めていくわけです。大変な作業です。やはりこれを乗り越え
初めて納得出来る我家を獲得することになるわけです。

知得の話の“コストダウンのポイント”や”設計監理のプロセス“の見積調整を合わせて読
んで頂くと、 より分り易いかも知れません。

ここで、理解しておいて頂きたいのは、建築家が予算内に納めるのではなく、建築家はあ
くまで助言をする立場で、お施主さん自身が夢と予算の折り合いを付けるということが重要
になってくるわけです。

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