視線が気になり無防備に窓を開けられなかったり、強い陽射しで何か対策を講じなければならなかったり、内と外を気配が感じられる程度に仕切りたかったりなど、目隠しも目的や設置する場所によって様々な工夫がなされます。
そこで、当事務所の設計から幾つか紹介してみましょう。
1.バルコニーの手摺壁を少し高めに設定、外からの視線を遮り、リビングやダイニングなどをバルコニーに思いっきり開放させ、内部と外部をスムーズに繋げ広々使う 。
2.安価なヨシズを使って、気軽に取替えられるスクリーンを設置。外との関わりをブロック塀や外壁で完全に遮断せず、外部の気配を感じつつゆるやかに隠す。
3.可動ルーバーを使って、季節や時間帯、また気分によって光の入り具合や外からの視線を調節できるようにする。
4.ガラスブロックのスクリーンで光を取り入れ、視線を完全に遮断する。風は、下部の植栽との隙間から取り入れるよう配慮。
5.対面キッチンのような何でも見えてしまうオープンな台所ではなく、縦格子を使い、家族どうしの気配が程良く感じられる間仕切を施す。
6.縦格子を波形に加工。ただ陽射しを遮るのではなく、陽射しが曲線をなぞることで緩やかに柔らかく遮る。更に、縦格子の裏には、可動式のアルミ製縦格子が仕込んであり、外からの視線もシッカリ調整。
7.目隠しではありませんが、格子繋がりで、壁や引戸に縦格子を繰り返し使い、縦格子の存在感で引戸らしさを消し、非日常的な小ホールのような雰囲気を演出。この部屋は、シアタールームなので、音の拡散も想定。
目隠しの手法は様々、その家の外観のイメージを引き立てるアイテムになったり、内部空間にメリハリをつけるアクセントになったりします。 |